ビジネス数学の専門家、深沢真太郎です。
先日、某大学にお招きいただき、
就職活動前の学生に簡単な筆記試験対策の講義を担当。
数十人の学生と2時間ほどご一緒させていただいた。
いまは民間企業に就職する際も、基礎能力検査を受けておく必要がある。
そのスコアのよっては、選考に進めたり、いわゆる「足切り」を食らうことにもなる。
優秀な学生を採用したいという企業側のニーズからすれば、まあ合理的なシステムではあると思う。
さて、この講義後に学生がこのような感想(フィードバック)を漏らしていたそうです。
「思っていたより良かった」
期待値よりも高い講義内容だったということだろう。
まあ登壇した講師側にしてみれば、ポジティブなことかもしれない。
しかし、考えてみる。
思っていた=なに?
講義に参加する前は、どう思っていたのかということだ。
計算問題をやらされる。
検査の対策講義だから、問題の解き方をひたすら講義される。
学部の講義じゃないから興味がない。
・・・・・・・・・・・・・・
とまあそんなところだろう。
重要なのは、期待値より高かったという「事後」ではない。
なぜ期待値が低いのかという「事前」である。
算数や数学に対するイメージが悪い。
論理的に考えること、数字を処理していくことの大切さと面白さを知らない。
だからそもそも、この講義に期待などしていない。
それが上述の学生の感想の本質だろう。
「思っていたより良かった」
その理由は、単に事前の期待値が低いからということも多々ある。
教育者は、自分の講義が良い悪いで一喜一憂するのではなく、
なぜ事前の期待値が低いのかを考えたいものだ。
その根本を解決していければ、
今回のような対策講座はそもそも不要な世の中になるはずだ。
教育に携わる人間の本来の仕事とは、
そういう世の中にすることだと私は思うわけです。
本来は不要な授業、講義、セミナー、研修をなくすこと。
私はそれを自分の仕事と定義したい。
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