ビジネス数学の専門家、深沢真太郎です。
気分を変えて、たまには算数の話を。
さっそくですが、あなたは小学生にこう尋ねられたらどう答えますか。
「通分ってなんですか?」
言うまでもなく、分数の足し算や引き算をする際に行う行為です。
たとえば
(1/2)−(1/3)=(3/6)−(2/6)=(1/6)
さて、あらためて質問です。
この通分という行為をどう教えますか。
「2と3の最小公倍数は6だから6を分母にして…」
そんな説明が一般的でしょうか。
しかし、子供というものはこういう説明を聞いても、
理解はするけれど納得はできません。
「なんでそんなことしなきゃいけないの?」
という疑問に答えていないからです。
子供「なんでそんなことしなきゃいけないの?」
教師「そうやれば答えが出るからだよ」
子供「・・・」
こんな会話がイマイチであることは、あなたでもご理解いただけるでしょう。
※「通分?意味わかんな〜い」
深沢は昨日、某女子大学の講義でこんな話をしました。
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(1/2)とは、「ふたつに分けたうちのひとつ」という数字です。
(1/3)とは、「みっつに分けたうちのひとつ」という数字です。
(1/2)−(1/3)=
という計算は、この2つがどれくらい違うのかを知る行為です。
でも、いきなり困るのです。
この2つの数字は、言語が違うからです。
「ふたつに分けたうちの」と「みっつに分けたうちの」
喩えるなら、日本語とイタリア語みたいなものです。
このままでは、通い合えないのです。
だから、通い合えるように通訳する必要があります。
「むっつに分けたうちの」
それぞれの言葉をそう通訳してあげたら、
とても簡単に通い合うことができますね。
(1/2)−(1/3)=(3/6)−(2/6)=(1/6)
通分というものは、通訳なんです。
世界にはいろんな言葉があります。
でも、通訳をすればどんな相手とも通い合うことができます。
そのほうが楽しいでしょう。できることも広がるでしょう。
数の世界でも、すべての相手と通い合うことができたほうがいい。
そのほうが楽しいでしょう。できることも広がるでしょう。
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あくまでひとつの伝え方に過ぎません。
でも、「数の話」だけではなく、そこに「人間の話」も加える。
それが、相手に納得を提供する唯一の伝え方だと思います。
なぜならその相手とは、人間だからです。
ビジネスにおいても同じ。
「数の話」だけではなく、そこに「人間の話」も加える。
組織のリーダーの方や部下を持つマネジャーの方は、
少しだけ意識しておきたいことだと思います。
【ビジネス数学カフェ 201704027 Vol13】
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