この記事に別のタイトルを付けるとしたらこうなります。
「私はこの本で社会人として生きる希望を持った」という読者からの感動的なメッセージをいただいたときに思った（意外な）こと。
（※長いタイトルで恐縮です）
さっそく本題に入ります。
ビジネス書の作家をしていると、ありがたいことにこのような書評や感想をいただくことがあります。
私はこの本で社会人として生きる希望を持った
ありがとうございます。
もちろん嬉しく思います。
実際に（ご丁寧にメールで、整えられた文章で）いただいたご感想の一部がこちらです。
当然ですが、この仕事をしていてよかったと感じる瞬間です。
そういう意味で、貴重な時間を使ってこのようなメッセージを送ってくださる読者の皆様には感謝しかございません。
もちろんこれは書籍に限りません。
セミナーだろうと研修だろうとちょっとした勉強会だろうと動画だろうとSNSだろうと、なんでも同じ。
私のような仕事は誰かの人生に影響を与える、行動を変える、背中を押す、、、、
そんなコンテンツを世の中に届けて初めて存在価値があります。
さて、私はこのような感謝の気持ちを記事にしたかったわけではありません。
もしあなたが教育者なら、あるいは教育者を目指すなら、次のような視点も持っていなければならないと伝えたいのです。
このコメントがこの世に生まれた根本的な理由は何か？
今回このメッセージを送ってくださった方は、本文に書いてあるように絶望していました。自信を失っていました。
人は誰も好き好んで絶望したいとは思いません。
ということは、誰かがこの方を絶望させてしまったとは考えられないでしょうか。
少なくとも私はそう思います。
その犯人は誰か。
教育です。
誰かが正しく導いてあげていたら、この方は絶望なんてすることなく、今も自信満々でお仕事をされていたかもしれません。
この方が私に感謝のメッセージを送った理由は、私の著作が素晴らしかったからではありません。
決して、そうではありません。
不幸にも質の高い教育者に出会うことなくここまできてしまったからです。
私は何事も、根本的な解決を目指したいと思う人間です。
痛み止めを飲むのではなく、しっかり手術して根治を目指す。
そんな教育者でありたいと思っています。
それが真の教育者ってやつではないのかなと。
不幸にも質の高い教育者に出会うことなくここまできてしまった。
そんな大人（ビジネスパーソン）をひとりでも減らしたい。
だから私は（自分の専門である）ビジネス数学を教えられるインストラクターの育成をしたり、もっと広義においてビジネス教育ができる指導者を増やしたいと思っているのです。
教育の責任は、教育の人間が（誰かが）どうにかしないといけない。
そう思っています。
少しばかり正義感が強すぎるでしょうか。
これから教育や人材育成の仕事をなさる方がもしこの記事を読まれていたら、ひとつお伝えしたいことがあります。
何かを教えた相手からどれだけ感謝されたとしても、決してそれだけで満たされないようなマインドを持って欲しいなと。
感謝の言葉は麻薬です。
麻薬は、人を正常な状態から麻痺させます。
本当に着目しなければならないこと、働きかけなければならないことを忘れさせます。
今回のようにとても気持ちのこもった、感動的な、その相手を抱きしめたくなるようなメッセージをいただくたびに、私はこの麻薬の話が脳裏によぎります。
気をつけよう。
皆さんも。
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深沢真太郎
ビジネス数学教育家。 数字に強いビジネスパーソンを育成する「ビジネス数学」を提唱し、述べ１万人以上を指導してきた社会人教育のプロフェッショナル。日本大学大学院総合基礎科学研究科修了。理学修士（数学）。予備校講師から外資系企業の管理職などを経て研修講師として独立。大手企業・プロ野球球団・トップアスリートなどの教育研修を手がけ、一部企業とはアドバイザリー契約を締結し人材開発のサポートを行っている。2018年に国内唯一のビジネス数学エグゼクティブインストラクター（公益財団法人日本数学検定協会認定）に就任し指導者ライセンス「ビジネス数学インストラクター制度」を設立。さらに2022年には人材育成に従事する人のための「ビジネス教育大学」を設立し教授として指導者育成に従事している。テレビ番組の監修やラジオ番組のニュースコメンテーターなどメディア出演も多数。著作は国内累計25万部超。実用書のほか作家として小説も発表しており、多くのビジネスパーソンに読まれている。
BMコンサルティング株式会社 代表取締役
一般社団法人日本ビジネス数学協会 代表理事
国内初のビジネス数学検定１級AAA認定者
国内唯一のビジネス数学エグゼクティブインストラクター
ビジネス教育大学教授
ビジネス×数学×教育／数学≠ビジネス数学／SNSはひとりごと／意見や評価は求めていない／正式なお問い合わせやご相談のみ公式WEBサイトからどうぞ #研修講師#人材育成#ビジネス数学
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